細菌は、生育に酸素が必要な「好気性菌」と、酸素が必要ない「嫌気性菌」に分けられます。さらに細かく分類すると、酸素が必要な「偏性好気性菌」、低濃度の酸素を好む「微好気性菌」、酸素があってもなくても生育できる「通性嫌気性菌」、酸素があると生育できない「偏性嫌気性菌」に分類することができます。人の消化管は口、胃、小腸、大腸と進んでいくにしたがって酸素濃度が低下します。そのため、胃には好気性菌(例えば微好気性菌のピロリ菌)が生息していることがありますが、ほぼ無酸素の大腸では好気性菌は生育できません。大腸に生息する多種多様な細菌のほとんどが嫌気性菌です。